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■ 。*★...あいかの小説...★*。
- 1 名前:あいか:2008/01/04(金) 12:36:38 ID:GGR/P0LQ0
- あいかが小説書きます^^
どおぞお暇なら覗いてッてくださあい!★
更新きッと
かなーり遅いでスがッ
まあ気長によろしくおねがい
しまあース^^
- 2 名前:あいか:2008/01/04(金) 12:58:55 ID:GGR/P0LQ0
- ―ねぇ、あのとき…私がアナタを好きにならなければ……。
山野冴。中学校に入学して数ヶ月..
やっと友達にも打ち解けて、まあまあ楽しい日々を送っていた。
そんな私の日課は。
「冴〜っ!」
「ん?みゆ…どうしたの?」
「どうしたの?じゃないでしょ〜!昼休みだよ!?」
「うん、そだね」
「…んもぉ〜!!!何でそんなに冴は淡白なの!」
「え〜?」
「ほら!卜部くん見に行くんでしょ!?」
「あ…」
そう。冴の日課は、昼休みになったら卜部圭(うらべ けい)のことを見ることだった。
もちろん、卜部くんとは冴の好きな相手のこと。
みゆ、と呼ばれているこの少女は、甘木未遊(あまぎ みゆ)という小学校から一緒の友達だった。
「ほらぁ!早くしないと昼休み終わっちゃうでしょ?」
「うん、行こ」
「ぷぷぷ…毎日毎日飽きないねぇ〜」
「う…うるさいな!いいの!」
圭のクラスは、冴のクラスの上の階にあって、
なかなか会うのが難しい。
というか、会えない。
だから、毎日毎日そのクラスまで行って、しゃべる。
- 3 名前:あいか:2008/01/04(金) 13:04:14 ID:GGR/P0LQ0
- 「あ、いたよ〜卜部くん!」
「わかってるもん。みゆより先に見つけましたから〜っ!」
「くそぉ..なんか悔しい。ま、当たり前か!愛の力だねぇ」
「…もー。そうやって、毎日毎日からかうのやめてよ〜」
「へへ。なんか、楽しいじゃん」
「…からかうのが楽しいんですか……」
そんなとき。
『卜部〜っ!ちょい6組ついてきて!!』
「はぁ?何で」
ドキッ
気がついたときには、もうその声の持ち主を見ていた。
そこには、間違いなく…圭がいた。
- 4 名前:あいか:2008/01/04(金) 13:20:31 ID:GGR/P0LQ0
- こちらに気づいている様子はなく、
圭は相変わらず友達としゃべっていた。
『だってよ、次数学なんて誰か言った!?』
「え、昨日係が言ってたじゃんか」
『そんなの俺は聞いてねぇ!』
「んなもん知るかよ…」
『とにかくさ、お願いだからっ!!』
「…ったく……行くぞ」
『卜部ぇ〜マジで感謝!!!』
「うっせ」
そして、圭が教室から出てきた瞬間、冴と目が合った。
圭は、笑った。
――っあ……。
冴が笑いかえそうとしているうちに、
友達とともに圭は行ってしまった。
「……はぁ〜」
「なーに辛気臭い顔してんの!」
「…みゆ」
「なに?」
「どうやったらもっと気軽に話せますか」
「……は?」
「……う〜緊張してしゃべれないよ〜」
「自分の彼氏に緊張するなっ!」
そう、圭は冴の…好きな人でもあり、想いを通じ合わせた相手でもあった。
みゆと同じで、小学校から一緒。
そのころからずっとずっと…冴は圭のことが好きだった。
そして、つい1ヵ月前。
――――――――――――
「……あ、のさ」
「…うん」
「…れの…俺の彼女になってください」
「!!」
「………」
「……は、い…よろしく…お願いします…」
「…っしゃ!!マジ嬉しい!」
――――――――――――
まさか、告白されるとは思っていなかった。
ただ、圭は友達として自分と遊んでいるのだと…そう思っていた。
「いいじゃんっ!彼氏いるって本当に羨ましいんだからね?」
「…うん〜」
「さっきも何気に2人で見詰め合っちゃって〜。ラブラブ〜」
「ちょ…みゆ!からかいすぎってば!!」
「あはは!いーじゃん〜みゆにも幸せわけてー」
そんな、小さな小さな幸せを感じ、
冴は幸せだった。
- 5 名前:あいか:2008/01/04(金) 13:38:29 ID:GGR/P0LQ0
- 放課後。
冴は、美術部に所属している。(もちろん未遊も同じく)
美術部には、1年生の部員は7人いて、文化部にしては多かった。
「はーいじゃあ点呼しまーす。いたら返事してくださいねー」
『はーい』
「山野さーん」
「はい」
「甘木さーん」
「はーいっ!」
そうして点呼をしていくうちに、1年生の女子が一人きていないことに気づいた。
部長である3年生の先輩は、溜め息をついた。
「あれ?また…井村さんいないの?」
『井村さん』とは、美術部の一人で、おとなしそうな女の子だった。
冴とは違うクラスで、あまり話したことはなかった。
「誰か知らない?」
『知りませーん』
「そっか…ん〜ま、そのうち来るよね。じゃ、活動してくださーい」
美術部といっても、出番は少なく、顧問の先生もあまり出てこないので
部活のほとんどがおしゃべりで終わる。
そんな部活でも、文化祭の前はかなりはりきるのだが、今は何もないので
とにかくひたすらみんなしゃべるのだ。
『―――でさ、それが―――』
『うん―――だよね〜。それ―――』
ガラッ
部室が一瞬静まり返った。
「あ…遅れてすいません!その…職員室に行ってて…」
「いいよー。おかえり〜」
「あ、ありがとうございます…」
入ってきたのは、その『井村さん』だった。
かなり走ってきたらしく、息が荒かった。
そんなとき、未遊が口を開いた。
「ねーねー、井村さんてさ、どんな人なの?」
「え…?わかんない…でも、何か正直そうだよねっ」
「でしょ?みゆも思ったぁ!」
「………行っちゃう?」
「行っちゃおー!」
そして、2人は『井村さん』のもとへ向かった。
- 6 名前:あいか:2008/01/05(土) 10:11:57 ID:epJIkjS50
- 『い・む・ら・さーんっ!!』
その人達は私に話し掛けてきた。
多分、『山野さん』と『甘木さん』。
しゃべったことがないし、無理にしゃべろうとは思わなかった。
「……はい?」
「しゃべんない〜?みゆ、ずっと『井村さん』としゃべってみたかったんだぁ」
…この私と?
しゃべりたい?
昔から、そこまで友達が多いわけじゃないし、積極的じゃなかった…この私と?
「………私も……『井村さん』としゃべってみたかった…」
どちらかというと控えめにしゃべりかけてきたその人は、
すごく笑って…っていうか、はにかんでいた。
人なつっこそうな感じ…。
確か名前は…
「……山野、冴…ちゃんだよね」
「あ、覚えててくれたの?嬉しいな…」
「いーなっ!みゆの名前も覚えてる〜!?」
「えっと……甘木未遊ちゃん!」
「あは!当たってる〜♪すごいねぇ!あ、『井村さん』は何ていうの?」
「あ………」
名前。
私は…ほとんどの人に名前を覚えられてない。
いつもいつも『井村さん』。
別にどうでもよかったけど…1度くらい、私だって名前で…
呼ばれてみたかった。
「―――…こ……」
「え?」
「井村、美香子って、いう…の」
「『美香子ちゃん』かぁ〜!何か可愛いよね♪」
「うん…私も『美香子ちゃん』て呼んでもいい?」
「…うん…!!」
はじめて、呼ばれた。
『美香子ちゃん』て…。
ちょっとくすぐったいけど…すごくすごく嬉しい。
これが、『山野冴』と『井村美香子』の出会いだった。
2人が出会ってなければ…
冴は、『彼』と出会うことはなかったかもしれない。
- 7 名前:あいか:2008/01/05(土) 10:32:38 ID:epJIkjS50
- そして、それから少しずつ美香子と2人は仲良くなった。
もちろん部活のときだけだったが、『友達』になっていた。
そんなある日。
「ねぇ!美香子って、好きな人いないの!?」
「え…?」
「あ〜それ私も知りたいかも!」
美香子の顔がどんどん赤くなっていった。
「お〜!!ってことは、いるんだなぁ!?みゆに教えて〜!!」
「あ、私も教えてよ〜♪」
「ほ、本気…?」
『もちろん!!』
「……えー…」
「ね、お願い!教えて〜」
すると、美香子は少しずつ話し始めた。
「えっと、ね…」
美香子は、どうやら彼氏がいる。
違うクラスの、『高橋大樹』という人。
幼稚園から一緒で、そのころからうすうす両想いだったらしく、
この前美香子から告白してOKされた。
「へぇ〜っ!なんだ…彼氏いないのみゆだけぇ!?」
「え?ってことは…冴もいるの?」
「げ」
「バレた」
「え〜!私そんなこと聞いてない!!」
『言ってないもん』
「あはは…ごめん」
「で、冴の彼氏って…誰なの?」
- 8 名前:あいか:2008/01/05(土) 10:41:58 ID:epJIkjS50
- 「えっと…3組の、卜部圭って人」
冴が打ち明けると、思いついたように
美香子が尋ねた。
「あ、その人もしかしてバド部じゃない!?」
「へ?そうだよ?知ってるの?」
「大くんもバド部なんだよ」
『…大くんて呼んでるんだ〜』
「……もー」
「とにかく、一緒の部活…ってことかぁ」
「うん、そだね」
「いーなーっ!!!!みゆもじゃあバド部に彼氏つくるぅ!」
「でもみゆ…バド部って、1年生4人しかいないんだよ?」
「げ」
「無理だよね〜冴?」
「だよねッ美香子♪」
「2人してひどいでしょ〜!!!」
――『高橋大樹』かぁ…どんな人なんだろ…
『美香子の彼氏』
冴はそんな人を見てみたいと思った。
- 9 名前:あいか:2008/01/05(土) 17:57:26 ID:epJIkjS50
- 〜♪
「ん?メール…」
夜に自分の部屋でごろごろしていた冴に、
一通のメールが届いた。
――――――――――
From:卜部 圭
――――――――――
Sub:無題
――――――――――
明日遊べる?
--------END--------
――――――――――
ドキッ
「……やったぁ…」
久しぶりのデートだった。
何しろ、圭は部活熱心で、全然部活を休まない。
唯一部活で休みなのは、1ヶ月に1回。
だから、その日にしか圭とは遊べないのだ。
冴は、緊張しながらボタンを押した。
ピッ ピッ ピッ
――――――――――
To:卜部 圭
――――――――――
Sub:Re
――――――――――
うん!当たり前だよ〜
♪*。
じゃあ、明日1時にい
つものトコロでね(^^)
--------END--------
――――――――――
「はぁ〜送信っ…と!」
――いちいちこんなメールで緊張してたらダメだよね〜…
小学校の頃は、とても仲良かったのだ。
それなのに、いざ付き合ってみると…恥ずかしくて
行動のひとつひとつに力が入ってしまう。
「あ゙!!!服どうしよう!?昨日確かお気に入りの服…洗ったような…」
とりあえず、今の冴には明日の服のことしか
頭にはなかった。
- 10 名前:あいか:2008/01/05(土) 18:15:33 ID:epJIkjS50
- そして当日。
(次の日ってことだけど)
「あ…卜部…くんッ」
「お、やっほ〜」
「やっほー」
「久しぶりだな〜」
「うん、1ヶ月ぶりじゃないかな」
「あ、そっか!そうだよなぁ〜」
「あはは…行こ?」
「おうッ。………」
そして、圭は冴をじっと見ていた。
「え…何何!?私…何かついてるかな!?」
「え、ちょ…」
そうして、慌てふためく冴を見て
圭はテレながら言った。
「……服…似合ってるなって…思って…」
「…え……?」
圭が赤くなるので、思わず冴も赤くなってしまった。
――か…顔が熱い……。でも…嬉しいな…
冴が選んできた服は、一生懸命重ね着してできたものだった。
(お気に入りの服は洗濯機の中。)
重たい目をこすりながら、圭のために…選んだ服。
「今日はどこ行く?」
「え?えと…あー…えー…」
「…ぷッ……歩きながら決めよっか!」
「…うん……」
そして、まだ決まってないどこかへ歩き始めてから少したって、
メールが届いた。
〜♪
「わ、ごめん…ッ!私だ…」
そうして、見ずに携帯を閉じようとしたとき、
圭が言った。
「いいよ?見ても」
「ありがと…」
――――――――――
From:井村 美香子
――――――――――
Sub:お願い〜!!
――――――――――
数学の宿題なんだけど、
教科書P.76の2がわか
んないから教えてくだ
さい〜ッ(>A<)!
--------END--------
――――――――――
「…クスッ……」
――美香子ってば…何してんだか…
「何?誰からだったん?」
「あ、部活の友達だよ。数学の宿題がわかんないって」
「ふーん」
――あ、そういえば…
美香子から連想されたものは。
「ねぇ、『高橋大樹』って知ってる?」
「……え?バド部の?」
「うん!やっぱ知ってたね〜。どんな人なの?」
「えっと〜、何ていうか…誰にでも優しい?てか、誰とでも仲良くなれるみたいな」
「へぇー…」
- 11 名前:あいか:2008/01/16(水) 21:20:17 ID:62P52RVB0
- ―――んー…バド部にそんな人いたんだ…気づかなかったッ!
ときどき冴が部活帰りに体育館を見ると、バド部が
打ち合いをしていたのは見たことがある。
というか、意識的に見る。
でも、冴の目には、圭しか写っていなかった。
「……なんで?」
「へ?何が?」
「何で…山野が大くんのこと知ってんの?」
「…あーそっか。えっとですね、私の部活の友達の彼氏がその『高橋大樹』って人…らしいのね?」
「友達って、今のメールの?」
「うん♪美香子っていうんだけど、すごく素直な子なんだよ」
「へー……じゃ、その人から聞いたってだけ?」
「うん」
「………そ、か」
「? どうしたの?」
「いやッ…何もない」
「えーそう言われたら知りたくなるよ〜」
「……ちょっと、気があんのかなって、思った…だけ」
「……はぇ?」
見事に間抜けな声を出してしまった冴。
―――あ、そっか…
よく考えてみれば、圭のほうからしたら、
いきなり違う男の話題を出されたのだ。
しかも、小学校も違うし、共通点のない男の。
そりゃあ不安にもなる。
「あ、ごめんねッ…そういうつもりは全くないから!!」
「…………」
「…お、こった?」
「……ほんとに?」
そう言って、圭はこっちを見てきた。
その真っ直ぐな瞳が、たまらなく好き…。
「…うん……ほんとだよ」
「…じゃあいいやッ!遊ぼう?」
「そうだね!んー何する?」
「あ、結局決まってないじゃんな!」
「クスッ…もう…1日終わっちゃうよ?」
「うっせーよ〜」
結局、どこへ行くこともなく、
2人は公園で半日しゃべっていただけだったが。
冴にとっては、そんな時間も心地よかった。
- 12 名前:あいか:2008/01/16(水) 21:39:23 ID:62P52RVB0
- 「でね♪そのあとずーっと一緒にしゃべってたんだ」
「うっわー!!みゆもラブいことしたい!!!」
「え、そこまでラブくないよ?ただ普通にしゃべってた…」
「だ・か・ら!それがみゆにとってはすっごーく羨ましいの〜!!」
休日はあっという間に過ぎてしまい、
またいつもの学校生活のスタート。
といっても、もう授業は全て終わり、いつもの部活へ行った。
「何の話してるの?」
そう言ってバッグを置きながら話し掛けてきたのは、美香子だった。
すかさず未遊の愚痴が飛ぶ。
「みぃかぁこぉぉ〜!冴ってばね冴ってばね!?」
「あー…さてはデートしたな?」
「そうなの〜!!!だからすっごく冴幸せそうなのぉぉ〜!!みゆ不幸せなのにぃ〜〜!」
「ま、まぁ…みゆ落ち着いて…。あ、冴」
「何?」
「もしかして…メールしたときって…その…」
美香子が言っていたのは、あのときのメールのこと。
もしかして2人の邪魔だったのかと言っていた。
「大丈夫だよ。卜部くん優しいから…」
「またノロケ〜〜!!冴のばかあぁぁぁぁぁ!!」
「はいはい。って…そういえばさ、美香子は?」
「…え?」
思い出したように、冴は尋ねた。
「美香子は、高橋くんとデートしたりしないの?」
それは、前々から少し疑問だったこと。
同じ時期から付き合ってるはずなのに、美香子からの報告は何もない。
「もしかして私たちに隠してるとか…」
「ち、違うよ!!」
「じゃあ、遊んでるの?たまには美香子のも聞きたいよ…」
「みゆもみゆも〜!!」
「………」
美香子は、黙ったままだった。
少し気まずい雰囲気が流れたあと、美香子は言った。
「あ、のね」
「まだ……遊んだこと、ない…の」
- 13 名前:あいか:2008/01/16(水) 21:54:45 ID:62P52RVB0
- 「え?えっと…それ、どういう…」
「だ、だから……つき合ってはいるんだけど…全然遊んでないの…」
「何で?」
「えっと……わかんない」
「え〜???」
「だって……私は遊びたいけど…大くんが遊ぼうって言わないんだもん…」
そう言うと、美香子は泣きそうな顔をしてうつむいた。
「え…でも、もう半年くらいたってるよね?」
「みゆも思った……高橋くんって人さ、何で遊びたくないんだろ?」
「遊びたくないっていうか……連絡とらないから…」
「「携帯は?」」
「私持ってないし、大くんも持ってないから…電話しか…」
「じゃあ電話すればいいんだよ〜みゆならそうするよ?あ、親がうざいとか?」
「なんていうか…中学に入学して…全然しゃべってないから…気まずくて」
「わぁ…すごいね……」
冴と圭のカップルも、なかなか奥手だが、まさか…
自分達より奥手なカップルがいるとは思わなかった。
デートしたこともない、カップル。
でも、冴には美香子と共感できる部分もあった。
「……私もね、1回全然遊ばない時期、あったよ?」
一時期、冴と圭は数ヶ月遊ばなくなった。
理由は、お互いの不都合によるすれ違い…
圭は1ヶ月に1回しか遊べないが、その日に冴が遊べないときだって、あるのだ。
そういう偶然が重なって、本当に何も、音沙汰がなくなった。
「……だから、私も結構キツかった…。クラスも違って、話せないしね…」
もともと、そこまでオープンな性格ではなかった2人なので、
学校でしゃべることなど…ほとんどなかった。
ゆえに、こういう事態が生じたのだ。
「でもね?辛いことも…終わりはくるんだよ?」
辛いと思った。
哀しいと思った。
もう、見向きもされてないと…思った。
でも…ある日…
圭は、いつものように連絡してくれた。
メールを見た瞬間…涙がこぼれた。
「美香子もそうだよ、きっと。今からたくさん遊べるんだよ」
美香子も、同じ状況に陥っているのだとしたら。
やっぱり「友達」として、力になりたかった。
「…冴……あり、が…と」
「うん……」
このとき、2人は確かに「親友」までになっていたかもしれない。
「ねぇッ!なんかみゆ仲間はずれにされてない!?みゆも泣くよ〜!!」
「あ、ごめん!」
「わ…忘れてた」
「むきーッ!!2人して彼氏もちだからって〜!!」
「あははッ…みゆってば、ごめんね?」
「うん。私も、ごめん」
「……へへ☆謝ってくれるならいいの〜ッ」
- 14 名前:あいか:2008/01/18(金) 22:31:18 ID:sk2uXjeE0
- 何か、誰も
見てくれてない気がしてきた^^わら
- 15 名前:メロンパン:2008/01/19(土) 10:47:42 ID:BLgoCQe5O
- みてますよ!これからもがんばってください
- 16 名前:あいか:2008/01/19(土) 18:23:14 ID:aZwQCXDk0
- 次の日の休み時間。
冴と未遊は、いつものように圭の教室へ来て、
友達としゃべったりしていた。
そんなとき。
「…あ」
「ん?どしたのみゆ」
「考えたんだけどさ?みゆ、1回もその『大くん』て人見たことないわけー」
「……そういえば私もだ…」
「でしょー?」
「……」
「……」
「行っちゃう?」
「行っちゃいますか?」
そんなわけで、冴達はいざ『高橋大樹』がいるクラスへ。
教室へ来てみたのはいいが、どれが『高橋大樹』なのかがわからない。
そんな中、未遊が友達を見つけた。
「あ〜〜!!ねぇねぇッ!あず〜!!」
『ブッ…みゆ!?!?何してんの!』
「あずってここのクラスだよね?」
『ま…まぁそうでしょ。』
「あのさッ☆『高橋大樹』って人どこにいる〜?」
『…大くん?大くんならあそこだよ…』
未遊の友達が指差した方角には、2人の男子がいた。
「え…どっちかわかんないじゃん!!…ってあずいないしッ!!」
未遊が慌てふためくなか、冴は黙ったままだった。
――『高橋大樹』…あの人だ。
何故か、直感でわかった。
というか、わからないほうがおかしいとまで冴は思った。
右の、背が高い、温厚そうな人。
「……あの人なんだ」
「えぇ!?冴わかったのぉ!?ど…どっち!?」
「え、みゆわかんないの?」
「そんな…見たこともないのにわかるわけないじゃん!」
「えー絶対右の人だよ」
「何で冴わかんの…。やっぱ知ってる人?」
「ううん。初めて見たよ?」
「初めて見たのにわかるわけないじゃんッ!!」
「えー何か、雰囲気でわかんない?」
「…わかりませーん」
- 17 名前:あいか:2008/01/19(土) 19:00:56 ID:aZwQCXDk0
- そんな会話をしているうちに、向こうに気づかれてしまったようで、
『高橋大樹』はこちらをふと見た。
目が―――合った。
「ほら、あの人だよ」
「うーみゆにはわかんないよぉ〜」
「ほら、私…卜部くんに特徴とかこの前教えてもらったから」
「あ、それでか!!もー!よかったぁ…。あ゙…もう昼休み終わるッ!」
「えぇ!?次の時間って確か…」
『体育!!!!!!!!』
何とか体育には間に合ったが、
それもギリギリで2人は罰としてランニング+5周…
体育がそこまで好きではない冴は、へとへとだった。
「ッぜ――はッ…は…ぁ…――ッ…はぁ」
「冴…だ、大丈夫…??」
「う、ッ――ん…はぁッ―だ、いじょ…ッぶ」
「ごめんねぇ…みゆが高橋くん見に行くって言ったからぁ…」
「……は…ッ…そんな…ッこ、と…ないから…はぁっ」
そう言って、冴はニコっと微笑んだ。
それに安心したのか、さっきまで涙ぐんでいたみゆも
明るくなった。
―――よかった…みゆが泣くのって…なんか私苦手なんだよね…。
しかし、冴はその後も一向に回復せず、
1時間保健室にいることになる。
「………はー…」
10分くらいしたら、いくらなんでも落ち着いた。
でも、今更授業に参加はしたくなかったので、あえてベッドにいることにしたが、
暇で暇でたまらない。
―――もー…暇ぁ…誰か来ないかな…
ガラッ
「先生ぇ〜怪我したから!!って…いねぇよ」
――本当に来ちゃったよ…しかもタイミングよく先生がいないときにッ!!
「おーい…誰かいないの〜?先生どこ〜」
そう言って、保健室への来客者はつかつか冴のベッドへ近寄ってきた。
もう、カーテンを開けられたら…そこには冴が。
「あけまーす」
シャーッ
「きゃ………って…え!?」
「……え!?山野!?」
「……う、らべ…くん…」
- 18 名前:あいか:2008/01/19(土) 19:04:27 ID:aZwQCXDk0
- そこに居たのは、紛れもなく圭だった。
「…あれ…なんで山野がいんの…え、具合悪いの!?」
「えっと…それは…その…体育で…ごにょごにょ」
「はっきり言えよー」
「うー…って、卜部くん!!怪我してるんでしょ!?」
「あ、そうだった。俺も体育で〜すりむいただけって思ってたら意外に血いっぱい出てきた」
「きゃー!!」
- 19 名前:あいか:2008/01/21(月) 20:25:26 ID:zoQFEbej0
- 「ちょ…ちょっと、とりあえずそこ座って!!」
「え、山野できんの?」
「消毒してばんそーこ貼るだけでしょ?そのくらいなら誰でも…えーと…どこだっけ…」
「へー」
「あ、その前に水道で傷口すすいで?」
「わかったー」
―――…あーも…保健の先生ありがと〜!!
まさかの偶然だった。
冴は、ただただ遅刻ギリギリにさせてくれた未遊に
感謝するばかりだった。
この数分間の沈黙の気まずさよりも、
同じ空間で居れることの嬉しさの方が勝っていた。
「…洗ったよ」
「あ、じゃあそこに…」
―――こんなことできるなんて、何か…奇跡かも。
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